建売住宅の間取りで見るべき5つのポイントとは?おすすめ事例も紹介
建売住宅の購入を検討しているものの、具体的にどのような間取りの物件を選べばよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。間取りは毎日の生活に大きく影響するため、ポイントをおさえつつ慎重に検討する必要があります。 そこで本記事では、建売住宅の間取りを選ぶ際に見ておきたい5つのポイントについて、具体例を挙げながら詳しく解説します。2024年現在のトレンドの間取りや後悔しやすい注意点も解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
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建売住宅の間取りで見るべき5つのポイント
建売住宅の間取りを見る際に注目したいポイントは、以下5つです。
- 部屋の数と広さ
- 部屋の方角と日当たり
- 窓の位置
- 生活動線
- 収納の量と位置
順番に詳しく解説します。
間取りのチェックポイント1.部屋の数と広さ
まずは間取り図を見て、部屋の数と広さを確認しましょう。必要な部屋数の目安は以下のとおりです。
家族構成 | 部屋数の目安 |
---|---|
夫婦2人 | 1LDK(LDK+寝室) |
夫婦+子ども1人 | 2LDK(LDK+夫婦の寝室+子ども部屋) |
夫婦+子ども2人 | 2〜3LDK(LDK+夫婦の寝室+子ども部屋1〜2室) |
※LDK:リビング(L)+ダイニング(D)+キッチン(K)
将来子どもが増えたり親と同居したりする予定がある方は、部屋数に余裕がある物件を選ぶとよいでしょう。
ゲストルームや在宅ワーク用の作業部屋がほしいという方も多く、4人家族で4LDKの物件を選ぶケースも少なくありません。ぜひ家族で相談して決めてみてください。
また、一般的な部屋の広さは、以下のとおりです。
- LDK:4人家族であれば15〜16畳
- 夫婦の寝室:6〜8畳
- 子ども部屋:4.5〜6畳
- その他の部屋(ゲストルームや書斎など):4.5〜6畳
広さの感覚をつかみにくい場合は、その場でメジャーを使っておおよその大きさを測ってみるのがおすすめです。畳の大きさは1枚あたり「約90cm × 約180cm」なので、6畳の部屋であれば「約2.7m × 3.6m」になります。
実際に建売住宅を内覧する際は、事前に持ち込みたいテーブルやソファなどの大きさを測っておき、問題なく置けるかどうかを現地で確認するとよいでしょう。
間取りのチェックポイント2.部屋の方角と日当たり
部屋数と広さを確認したあとは、部屋の方角と日当たりを確認しましょう。建売住宅の場合は、以下のように間取り図に方位記号が記載されています。
ポイントは、「南→東→西→北」の順番に部屋の位置を確認することです。日当たりがよく快適に過ごせる方角の順番であり、重要な部屋から優先して配置されている物件がおすすめです。それぞれの方角の詳しい特徴は、以下を参考にしてください。
方角 | 特徴 |
---|---|
南 |
|
東 |
|
西 |
|
北 |
|
なお、日当たりは周辺環境にも影響されます。周囲に高い建物が建っている場合、時間帯によっては影になってしまうこともあるでしょう。間取り図だけで判断するのではなく、必ず内覧して直接確認してください。
間取りのチェックポイント3.窓の位置
窓の位置によって家具の置き方や風通しが変わるため、気になる間取りの建売住宅が見つかったら窓を細かくチェックしましょう。
間取り図にテレビやソファのレイアウトを書き込んでみると、「窓が多すぎて家具の置き場所がない」といった問題点に気づくこともあります。
風通しのことを考えると、以下の条件を満たしている物件がおすすめです。
- 1部屋に2ヵ所以上窓が設けられている
- 上の階の高い位置に小窓が付いている
- 南側や東側の窓が大きく、北側と西側の窓が比較的小さい
窓が2ヵ所以上あると空気の通り道ができ、風通しがよくなります。暖かい空気は上に溜まりやすいので、上の階に逃げ道となる小窓があるとさらによいでしょう。
ただし、窓ガラスは熱を通しやすいので、冷え込みやすい北側やきつい西日が差し込む西側には大きな窓がないことが好ましいです。
内覧する際には、室内だけではなく外からも窓の位置を確認しましょう。のぞきやすい場所に窓があるとカーテンを気軽に開けられないため、外からの見え方を確認する必要があります。
また、上下階の窓の位置がそろっていることもポイントです。縦のラインが強調され、外観が美しく見えます。
なお、小さな子どもやペットがいる方は、念のため飛び出したり落ちたりしそうな場所がないかも歩き回りながら確認しておくとよいでしょう。
間取りのチェックポイント4.生活動線
建売住宅の部屋のチェックが終われば、次は水まわりも含めて生活動線を確認してみましょう。生活動線とは、家のなかの移動経路を指す言葉です。
具体的には、以下のような点をチェックしてみてください。
- 家事をする際の移動距離が長くないか
- 朝の忙しい時間帯に混雑したり家族同士でぶつかったりしそうな場所はないか
- 来客者が通る経路に見られたくない場所はないか
特に、水まわりの動線によって暮らしやすさが変わります。重点的に見ておきたいポイントを表にまとめたので、ぜひ参考にしてください。
場所 | 見るべきポイント |
---|---|
キッチン |
|
トイレ |
|
浴室・洗面所 |
|
おすすめは、朝起きてから出かけるまでの動きや、帰宅してから寝るまでの動きを線で間取り図に書き込むことです。
家族全員分の動線を書き込めば問題になりそうな場所が浮かび上がり、ライフスタイルに合わない物件や問題がある物件を見抜けるでしょう。さらに、内覧時に歩いて確認すれば安心して購入できます。
間取りのチェックポイント5.収納の量と位置
最後に、収納に注目して間取りを見ていきましょう。戸建て住宅に必要な収納量の目安は床面積の10%〜15%程度であり、建売住宅では各部屋に0.5〜1畳程度の収納を備えていることが多いです。
持ち物が多い方は、歩き回れる広さがある「ウォークインクローゼット」がある物件を探してみるとよいでしょう。
また、以下の3ヵ所は特に収納量が不足しやすい場所です。持ち物をリストアップし、内覧時に実際の広さを確かめながら収納量が十分かどうかを確認してみてください。
場所 | 収納で見るべきポイント |
---|---|
玄関 |
|
キッチン |
|
洗面所 |
|
なお、リビングやトイレは、スペースを有効活用するために備え付けの収納がない物件が多いです。文房具や掃除用品などの小物を片付ける場所がほしい方は、無理に収納付き物件を探すよりもおしゃれな収納家具を取り入れるとよいでしょう。
建売住宅のトレンドの間取り
2023年から2024年にかけて人気となっている間取りは、主に以下3つです。
- 収納重視の間取り
- リモートワークを意識した間取り
- 衛生面を意識した間取り
それぞれ詳しく見ていきましょう。
収納重視の間取り
2020年ごろに不要不急な外出を避ける「ステイホーム」が推奨されたことをきっかけに、生活用品や食料品をまとめて購入してストックする方が増えました。
また、おうち時間にキャンプをはじめとした趣味を楽しむ方も増え、さまざまなモノを収納できるスペースを充実させた建売住宅がトレンドとなっています。
特に、シューズクローゼットやファミリークローゼット(家族で共有する収納)がある間取りの物件が多く、子ども用品で家のなかが散らかりやすい子育て世帯に人気です。
リモートワークを意識した間取り
在宅ワークを推奨する企業が増えたり、20代や30代で独立してフリーランスになる方が増えたりしたことで、「自宅で仕事をすること」を意識した間取りの建売住宅が人気です。
- Web会議や集中した作業ができる独立した書斎
- 大きな窓があり、外の景色を見ながら作業できるワークスペース
- 息抜きに家族とリラックスして過ごせるアウトドアリビング…など
また、通勤が不要になったことで地方に移住する方も増え、比較的費用をおさえて購入できる平屋の物件のニーズも高まっています。
衛生面を意識した間取り
コロナ禍で衛生意識が急速に高まると、一時期は帰宅後すぐに手洗いうがいができるように玄関へ「セカンド洗面」を追加した家がトレンドになりました。
しかし、セカンド洗面は費用がかかるうえにある程度の設置スペースも必要だったため、2024年現在は水まわりを丸ごと玄関近くに配置した間取りの建売住宅が人気です。
また、高性能なドラム式洗濯乾燥機を取り入れ、汚れたり花粉がついたりするような屋外に洗濯物を干さないという家庭も増えてきました。そのため、ベランダやバルコニーがない物件を選ぶ方も多いです。
SHIROがおすすめする建売住宅の間取り3選
ここからは、実際に新築・デザイン住宅SHIROが提供している建売住宅の間取りの事例を見ていきましょう。
具体的なおすすめポイントをご紹介するので、ぜひ物件選びの参考にしてください。
事例1:家族で過ごす時間を重視した間取りの建売住宅
18畳の広々としたLDKとテラスが特徴的な間取りの建売住宅です。南側の日当たりがよい場所に家族が過ごす部屋を優先的に配置しており、大きな窓もあるので明るく開放的な家になっています。
LDKの隣にある畳スペースは、子どもを寝かしつけたり洗濯物をたたんだりとさまざまな用途に使えます。LDKとフラットにつながっているため、子どもが段差から落ちたりつまづいたりする心配もありません。
また、LDKのなかに階段を設けており、玄関から帰宅した家族が必ず顔を合わせるようになっている点もポイントです。
帰宅した際の表情を見て異変に気づけたり、「ただいま」「おかえり」といった声かけが増えたりしやすく、家族間のコミュニケーションを重視したい方にぜひおすすめしたい間取りです。
事例2:家事効率を重視した間取りの建売住宅
水まわりをまとめてコンパクトに配置した間取りの建売住宅です。キッチンと洗面所・浴室の間を最短距離で移動できるので、効率よく家事をこなせるでしょう。キッチンの背面にはパントリーがあり、収納量もしっかり確保しています。
また、この家は1階の廊下がほとんどないという点に注目です。約30坪のスペースに無駄なく部屋を配置できたことで、20畳のLDKが実現できました。
2階には少し広めのホールがありますが、バルコニーの手前で洗濯物をたたんだり、雨の日に室内干しをしたりといった使い方ができます。
家事をする方の目線に立って細部まで配慮した間取りになっているので、ぜひ参考にしてください。
事例3:長く住み続けられる間取りの建売住宅
シンプルかつ洗練された間取りの建売住宅です。家の中心に家族が集まるLDKを配置したことで、LDKからすべての場所へ最短距離で移動できるようになっています。
約29坪のスペースながら2階には3つの部屋を確保しており、子どもが大きくなって個室をほしがったときも安心です。
また、LDKの南側には大きな窓を設けているものの、西側にまとまった壁があるのでテレビや収納家具を配置しやすくなっています。
気が向いたときに模様替えをしたり好きなアートを壁に飾ったりすれば、新鮮な気持ちで楽しく住み続けられるでしょう。
建売住宅の間取り選びで後悔しやすいこと
建売住宅の間取り選びで失敗しないためには、後悔しやすいポイントを事前に把握しておくことが大切です。
- 間取りから想像したイメージと実際に住んだ感覚が違う
- ライフステージの変化で住みにくい間取りになった
- 開放感がある間取りだが光熱費が高すぎる
それぞれ詳しく解説します。
間取りから想像したイメージと実際に住んだ感覚が違う…
建売住宅は数多く販売されており、間取り図を慎重に比較・検討してから内覧に行く方が多いでしょう。
すると、間取りについては検討し終わったと思ってしまうため、内覧する際に内装や設備の印象に気を取られて広さや動線の確認が不十分になる傾向があります。
- 家具・家電を置いてみると、思ったよりも部屋がせまかった…
- 図面で見るよりも家事動線が遠回りに感じる…
- 南側の部屋なのに日当たりが悪い…
このような点に気づくと、気をつけていたはずなのに間取り選びを失敗したと感じて後悔してしまいます。
間取り図を見てイメージすることも大切ですが、内覧する際は必ず実際に歩いて動線を確認し、モノを置いたときの状態をメジャーで測りながら確認してみてください。
また、内覧で確認するポイントは多いため、一度で済ませず複数回に分けてチェックするとよいでしょう。時間帯を変えて内覧すれば、日当たりの様子も確認しやすいです。
ライフステージの変化で住みにくい間取りになった…
建売住宅に何年も住み続けるなかで、以下のような点に気づいて後悔することがあります。
- 購入時は子どもが生まれたばかりだったが、歩き回れるようになって家のなかの段差が危険なことに気づいた…
- 子どもが思春期になったが、浴室周辺での鉢合わせが多くて困る…
- 在宅ワークに切り替わったが、家のなかに仕事に集中できる場所がない…
物件の間取りを見る際は、このようなライフステージの変化を想定しながら確認しましょう。事前に家族それぞれの人生プランを確認して「家族年表」を作成しておくと、検討しやすくなります。
また、家族構成の変化に対して柔軟に対応できる間取りの物件もおすすめです。例えば、将来のことを考えて、さまざまな用途に使える畳スペースがある家やリフォームしやすいシンプルな間取りの家を選ぶ方も多いです。
建売住宅の平均寿命は何年?物件の選び方と長持ちの秘訣を解説
開放感がある間取りだが光熱費が高すぎる…
吹き抜けや大きな窓がある間取りの家は開放感があり人気ですが、エアコン効率が悪いというデメリットがあります。
毎月高額な電気代の請求書が届くと、「なぜこの間取りを選んでしまったのか…」と後悔してしまうこともあるでしょう。
開放的な間取りの家に住みたい方は、「高気密・高断熱」にこだわって建売住宅を選ぶことが大切です。
吹き抜けで上の階に暖かい空気が逃げていったとしても、建物全体の気密性や断熱性が高ければ長時間快適な状態が続きます。エアコン効率もよくなり、光熱費をおさえられるでしょう。
そのほか、後悔しやすい建売住宅を見抜くポイントを詳しく知りたい方は、以下の記事をあわせてご覧ください。
こんな建売住宅は買うな!後悔する特徴と見抜くポイントを詳しく解説
建売住宅の間取りに関するよくある質問
最後に、建売住宅の間取りに関するよくある質問をご紹介します。
- 建築中で間取りを内覧できない場合はどうしたらいいですか?
- 建売住宅の間取り変更はどこまでできますか?
- 間取りが変更できる建売住宅はどのように探したらいいですか?
安心してマイホームを購入するためにも、事前に疑問や不安を解決しておきましょう。
Q1|建築中で間取りを内覧できない場合はどうしたらいいですか?
工事が完成する前に売り出されている建売住宅が気になる場合は、似た間取りの物件を探して内覧するのがおすすめです。
- 部屋の広さや配置が似ている
- ウォークインクローゼットや吹き抜けなどの特徴的な部分が似ている
- 方角や周辺環境が似ていて日当たりの様子を確認できる
このような物件であれば、実際に室内を歩いたり扉を開閉したりすることでイメージをつかめるでしょう。
なお、内覧する場合は、できるだけ同じ住宅会社の物件を探しましょう。内装や設備の条件が似ていることが多く、担当者からの詳しい説明も期待できます。
Q2|建売住宅の間取り変更はどこまでできますか?
着工前の建売住宅であれば、以下のような変更が可能なケースが多いです。
- 建具(ドアや引き戸)から間仕切り壁への変更
- 和室から洋室への変更
- キッチンや浴槽の変更
内装や設備の簡単な変更は可能ですが、壁の位置を大きく動かしたり部屋を広げたりするような変更は難しいと考えておきましょう。
また、一部の建具を壁に変更できる物件であっても、壁から建具には変えられないことが多いです。壁に穴を開けることになり、構造的に弱くなってしまう可能性が高いためです。
なお、完成した状態で販売されている物件の場合は、基本的に間取りを変更できません。
Q3|間取りが変更できる建売住宅はどのように探したらいいですか?
間取りが変更できる建売住宅を探すには、以下のような方法があります。
- 物件情報サイトで「着工前」「建築中」などのキーワードを入力して探す
- 大規模分譲地の販売開始を待つ
- 不動産会社に紹介してもらう
- 住宅会社に直接問い合わせる
おすすめは、不動産会社や住宅会社に問い合わせて紹介してもらうことです。
間取りが変更できるのは工事を始める前までであり、情報が公開されてから早いタイミングで見つけなければいけません。好条件の物件ほど問い合わせが殺到してすぐに成約してしまうので、自力で見つけるのは難しいでしょう。
不動産会社に相談すれば、最新の情報を確認して物件を紹介してもらえます。また、住宅会社に連絡しておけば、条件に合う物件を販売する際にいち早く教えてもらえる可能性が高いです。
住宅会社によっては無料のメルマガやLINEで物件情報を配信していることもあるので、登録しておくとよいでしょう。
建売住宅の間取りでお悩みならSHIRO
新築・デザイン住宅SHIROが提供する建売住宅は、周辺環境や敷地の形状などを考慮し、1棟1棟土地ごとに最適な間取りになるよう設計しています。
日当たりに配慮するのはもちろんのこと、おしゃれかつ最新機能を搭載した設備にもこだわっており、洗練された空間で快適に暮らしたい方におすすめしたい住まいです。
見学のご相談や新規分譲地に関するお問い合わせも随時受け付けておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ:理想の間取りの建売住宅を見つけよう
建売住宅を選ぶ際は、家族構成やライフスタイルに合っているかどうかを考えながら間取りを細かくチェックする必要があります。
部屋数や広さのような分かりやすいポイントだけではなく、日当たりや生活動線、収納量などの毎日の生活に大きく関わる要素も忘れず確認しておきましょう。
また、間取り図だけで検討するのではなく、必ず内覧して実際に家のなかを歩いてみることが大切です。
ぜひ本記事を参考にして、長く快適に暮らせる理想の間取りのマイホームを見つけてください。
吉本えり
二級建築士・整理収納アドバイザー1級資格保有。大学院まで建築学を専攻し、ハウスメーカーでの勤務を経てWebライターとして独立。建築、不動産、インテリアなど住まいに関する記事を執筆しています。執筆実績100記事以上。
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