不動産会社の正しい選び方とは?大事な5つのポイントを解説
全国に約13万社ある不動産会社には、全国規模で営業所をかまえる大手不動産会社から地域に密着して営業展開する中小不動産会社までさまざまな会社があります。 今ではインターネットで物件情報を探すことが当たり前の時代です。しかし、マイホーム購入で後悔しないためには、物件探しや売買契約、住宅ローン選びをサポートしてくれる不動産会社選びが欠かせません。 もっとも初めて不動産を購入するにあたって、どういった基準で不動産会社を選ぶべきかわからないという方も多いのではないでしょうか。 そこでこの記事では、不動産会社の選び方で失敗しないための基礎知識や信頼できる不動産会社の選び方について解説します。 不動産会社だけでなく担当者の見極め方も紹介しますのでぜひ参考にしてください。
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不動産会社の選び方で失敗しないための基礎知識
最初に、不動産会社選びで失敗しないために知っておくべき基礎知識を紹介します。
不動産取引の仕組み
不動産取引で売主と買主の間に入って売買契約を成立させることを「仲介」(あるいは「媒介」)といいます。
このとき、売主から不動産の売却依頼を受けている会社を「元付け会社」といい、買主から物件探しを依頼されている不動産会社を「客付け会社」といいます。
元付け会社と客付け会社は異なることがある一方、元付け会社自ら買主を見つけてきた場合のように、元付け会社と客付け会社が同じ取引になることもあります。
元付け会社、客付け会社、ともに売買契約を成立させた対価(報酬)として、売主または買主から仲介手数料を受け取るという仕組みです。
また、新築一戸建てや新築マンションのように売主が個人ではなく不動産事業者の場合、売主から直接購入することもあります。
不動産会社を介さず売主から直接購入する場合には、仲介手数料は必要ありません。
物件情報は次のような流れでレインズや不動産サイトに登録されます。
- 売主から売却依頼(元付け会社)
- 査定結果をもとに売却価格を決定
- 売却活動(レインズ登録・広告掲載)
買主はスーモやアットホームなどの不動産ポータルサイトに掲載されている物件情報を見て問い合わせをします。
客付け不動産会社は、レインズに登録された物件情報から買主の希望条件に合う物件を紹介します。
レインズ(REINS)とは、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営する不動産情報ネットワークシステムです。
売却依頼を受けた不動産会社が物件情報をレインズに登録することで、すべての不動産会社がその情報を共有でき、物件を探している買主に紹介できます。
広告掲載されているほとんどの物件はレインズに登録されているため、基本的にはどの不動産会社も物件の情報量は変わりません。
ただし、中にはレインズに登録されていても広告に掲載されていない物件や反対に広告掲載されていてもレインズには登録されていない物件もあります。
「媒介」「売主」「代理」取引態様の違い
不動産取引において、不動産会社には不動産情報サイトや広告チラシに取引態様を明示することが義務付けられています。
取引態様とは、その物件の取引に不動産会社がどのような立場で関わっているかを示すもので「媒介」「売主」「代理」があります。
取引態様 | 媒介(仲介) | 売主 | 代理 |
内容 | 不動産会社が売主と買主の間に立って仲介。 | 不動産会社が売主となって直接販売。 新築のマンションや一戸建てで見られる取引態様。 | 売主から委託を受けた不動産会社が代理で販売。 |
特徴 | ・不動産会社からさまざまな物件の紹介を受けることができ、物件探しの選択肢が多い。 ・仲介手数料が発生する | ・売主が販売する物件に限られるため選択肢が少ない。 ・仲介手数料は不要。 | ・売主が不動産会社の場合と同様、物件の選択肢は限られる。 ・仲介手数料は不要。 |
インターネットやチラシの物件情報を見る際に、掲載されている不動産会社がどのような立場であるか、仲介手数料が発生するかなど確認したうえで問い合わせするといいでしょう。
仲介手数料の仕組み~両手仲介と片手仲介~
仲介手数料は、売買契約成立の対価として不動産会社に支払うお金です。
宅地建物取引業法では仲介手数料の上限金額について次のように規定されています。
成約価格(税抜) | 仲介手数料(上限) |
400万円超え | 「成約価格×3%+6万円」+税 |
200万円超え400万円以下 | 「成約価格×4%+2万円」+税 |
200万円以下 | 「成約価格×5%」+税 |
売買契約が成立すると、不動産会社は媒介契約に基づいて仲介手数料を売主あるいは買主から受け取れます。
このとき売主側の不動産会社(元付け会社)は、自ら買主を見つけた場合、売主と買主双方から仲介手数料を受け取ることが可能です。これを「両手仲介」といいます。
一方、売主側の不動産会社は売主から、買主側の不動産会社は買主からそれぞれ仲介手数料を受け取る取引形態を「片手仲介」といいます。
物件探しをするなかで、紹介を受けている物件が不動産会社からみて両手仲介にあたるか片手仲介にあたるかを意識しておくといいでしょう。
両手仲介になると、不動産会社は売主と買主双方から仲介手数料を受け取れるため、積極的に売買契約を成立させるインセンティブが働きます。
信頼できる不動産会社の選び方
では不動産会社はどのような点を意識して選べばいいのでしょうか。ここでは信頼できる不動産会社選びの5つポイントについて解説します。
- 資金計画の相談がしっかりできる
- 特定の物件を強くすすめる会社には注意する
- 提案力がある不動産会社を選ぶ
- 不動産会社の得意分野を知る
- 宅地建物取引業の免許更新回数を確認する
資金計画の相談がしっかりできる
しっかりと資金計画の相談ができる不動産会社を選ぶことが大切です。
マイホーム購入では物件価格以外にさまざまな諸費用が必要であり、購入後も固定資産税や火災保険料などの維持費がかかります。
資金計画や住宅ローン選び、返済プランについて相談できる不動産会社がいいでしょう。
経験や実績豊富で提案力がある不動産会社であれば、顧客の要望を十分にヒアリングした上で、諸費用やリフォーム費用を踏まえた物件情報の提案を期待できます。
なお、不動産会社によって提携ローンを推奨されることもあります。住宅ローンの選択肢は数多くあるため、自分にあった金利タイプや金融機関を選ぶことが大切です。
ハウスドゥの新築・デザイン住宅「SHIRO」は、「建売住宅に新しい選択肢を」というコンセプトのもと、デザイン性にもこだわった建売住宅ブランドです。
注文住宅と比べて土地と建物をまとめて管理・販売する建売住宅では資金計画がわかりやすくなっています。
予算を抑えながらデザインにもこだわりたいという方はお気軽にご相談ください。
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特定の物件を強くすすめる会社には注意する
特定の物件を強くすすめる不動産会社には注意が必要です。
物件情報の提案は購入者の希望に沿ってされるべきですが、必ずしもそうでない場合もあります。
例えば、リフォーム済みの物件などで不動産会社の売上につながりやすい物件もあり、そういった物件を積極的に紹介される可能性があります。
また、自社が元付けとなっている物件を成約すると、売主と買主双方から仲介手数料を受け取れるため、積極的にすすめてくる会社もあるでしょう。
希望条件と異なる物件を提案されることが多い、あるいは十分に希望条件のヒアリングをせず物件紹介をする不動産会社には注意が必要です。
提案力がある不動産会社を選ぶ
物件情報の提供以外にも提案力がある不動産会社を選ぶことも大切です。
住宅購入では、購入する物件に応じて建築や住宅ローン、税金、補助金などが関係します。
例えば、リフォームやリノベーションが必要な中古物件であれば、物件価格に加えリフォーム費用も含めた資金計画を考えることが必要です。
購入や住み替えにあたって、活用できる税制の特例などについてもサポートしてくれる不動産会社であれば安心して任せられます。
初めてマイホームを購入する人も多いなか、物件情報の紹介だけでなく、数多くの取引実績で培ったノウハウに基づいた提案力がある不動産会社が望ましいでしょう。
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不動産会社の得意分野を知る
不動産会社によって特徴や強みが違う場合もあるため、得意分野を把握することも大切です。
例えば、マンション専門の不動産会社や新築戸建てを中心に取り扱う会社、築古マンションのリノベーションを得意としている会社など、取り扱い物件に特徴がある不動産会社もあります。
そのため、自分の希望条件に合う会社であるかしっかりと確認することが必要です。
不動産ポータルサイトで気になる物件が見つかれば、その物件を取り扱う不動産会社のホームページやブログ記事、SNSなどで会社の特徴や過去の取扱い実績を調べるといいでしょう。
宅地建物取引業の免許更新回数を確認する
不動産会社の業歴の長さを知るために確認したいのが、宅地建物取引業の免許更新回数です。
- 国土交通大臣免許(2)〇〇〇号
- 東京都知事免許(1)〇〇〇号
複数の都道府県に事務所がある会社は国土交通大臣免許、一つの都道府県にのみ事務所がある会社は都道府県免許となり、( )内の数字は免許の更新回数を表します。
免許は5年ごとに更新されるため、更新回数が多ければ事業期間が長く、一定の経験や地域情報に精通している可能性が高いと判断することも可能です。
ただし、都道府県知事免許から国土交通大臣に切り替わる場合や個人事業主から法人に切り替わる場合などは、免許更新回数は(1)に戻ります。
そのため更新回数少なくても、必ずしも業歴が短いとは限らないこともあります。
また、更新回数が(1)の会社でも高いノウハウを有し、信頼できる不動産会社もあります。更新回数はあくまでも参考情報として、不動産会社の実際の対応やホームページ、口コミなどの情報と併せて判断するようにしましょう。
大手と地域密着不動産会社の違い
不動産会社を大きく分けるとすれば、大手不動産会社と地域密着型の中小不動産会社に分けられます。ここではそれぞれの違いについて解説します。
大手不動産会社のメリット・デメリット
大手不動産会社のメリットとデメリットは、以下のとおりです。
メリット | デメリット |
・自社が元付けの物件が多い ・営業担当者のレベルが安定している ・ブランド力がある | ・エリアによっては店舗から離れている ・自社が元付けの物件を優先的に紹介される可能性がある ・忙しい担当者だと優先順位が低くなる可能性がある |
大手不動産会社の場合、自社が元付けになっている物件が多い傾向にあります。そのため、その物件の情報を十分に把握している点はメリットの1つといえます。
ただし、他の物件以上に自社が元付けの物件を積極的に紹介される可能性もある点に注意が必要です。加えて、売主から依頼を受けているため、価格や条件面での交渉がしにくい場合もあります。
また、大手不動産会社は、全国展開する一方で都市部を中心に店舗を構えているため、地域によってはカバーしていないエリアも少なくありません。
店舗から離れたエリアで物件探しをする場合、その地域の情報にそれほど詳しくなかったり、対応が遅くなることも考えられます。
地域密着型不動産会社のメリット・デメリット
一方、地域密着型の不動産会社のメリットとデメリットは、以下のとおりです。
メリット | デメリット |
・地域情報に精通している ・購入後も相談しやすい ・仲介手数料の交渉がしやすい | ・地域外の物件には対応しにくい ・担当者のレベルにばらつきがある |
地域密着型の不動産会社の場合、周辺環境や学校、買い物施設、公共施設など生活に必要な地域情報に精通している点はメリットといえます。
購入後も同じ地域で事業活動を続けている不動産会社であれば、リフォームや売却となった場合も相談しやすいでしょう。
一方で、比較的広い範囲で物件探しをする場合、対応に時間がかかったり地域情報をあまり持っていないことが考えられます。
信頼できる不動産担当者の見極め方
不動産会社だけでなく担当者によっても住宅購入の成否は大きく左右されます。
不動産会社に担当者の変更を申し出たり、不動産会社自体の変更も検討することが必要となることもあるでしょう。
ここでは、信頼できる担当者を見極めるポイントについて解説します。
- レスポンスが早い・連絡がつながりやすい
- 物件のデメリットも伝えてくれる
- 購入申込みや契約を急かさない
- 家づくりや住宅購入の経験がある
- 不動産業界での経験や保有資格がある
レスポンスが早い・連絡がつながりやすい
物件に関する質問や確認事項に対するレスポンスの早さや連絡のつながりやすさは、担当者の信頼性を判断するうえで大切です。
例えば、物件探しをするなかで複数の買主が競合する人気物件があります。複数の買主が同時に購入を検討する場合、基本的に不動産購入申込(売主に対する不動産を購入したいという正式な意思表示)の順番で決まる面もあります。
そのため、買主が競合する人気物件では購入判断の早さが求められます。
もっとも、物件は気に入ったものの、購入申込の前に売主側に気になる点を確認したいというケースもあるでしょう。
こういった時に担当者の動きが遅ければ、気に入った物件を購入できない恐れがあります。
フットワークが軽く、問い合わせに対して早く正確なレスポンスを返してくれる担当者であれば信頼できるといえます。
物件のデメリットも伝えてくれる
物件のメリットだけでなく、デメリットも伝えてくれる担当者が望ましいです。
物件選びにおいては、間取りや住宅性能のほか、周辺環境、災害リスク、住宅ローンなどさまざまな確認ポイントがありますが、なかには一般の人ではなかなか気付きにくい点もあります。
また、予算に限りあるなかで100%条件的に満足できる物件を購入することは難しく、妥協する点が出てくることは珍しくありません。
こういった場合に、メリットだけでなくデメリットも理解したうえで購入判断できるようサポートしてくれる担当者が望ましいといえます。
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購入申込みや契約を急かさない
必要以上に購入申込みや契約を急かさないことも判断ポイントの一つです、。
不動産の購入手続きでは、気に入った物件が見つかると売主に対して購入申込書を提出して、正式に購入したい旨の意思表示をします。
そのうえで、売買金額や契約条件などで双方が合意すれば契約手続きに進みます。
購入申込みをするか迷ったとき、再度物件を内見したい場合もあるでしょう。
また、気に入った物件が当初の予算より高ければ、資金計画や毎月の返済額をシミュレーションし直すことも大切です。
こういった場合に、購入申込みを必要以上に急かさず、十分に納得したうえで契約に望めるようにサポートしてくれる担当者がいいでしょう。
家づくりや住宅購入の経験がある
担当者自身に家づくりや住宅購入の経験があると、実際の間取りや住みごこち、購入手続きで参考にできる情報が得られることがあります。
マイホームの購入経験がある担当者であれば、間取りの良し悪しや利用している住宅ローン、購入後の維持費などについて実体験を踏まえた意見を聞くことも可能です。
住宅購入経験だけで判断はできませんが、実際に購入した家に住んでいる担当者のほうが相談しやすい場合もあります。
不動産業界での経験や保有資格がある
不動産業界での経験や保有資格なども、担当者を判断する基準になります。
物件探しをする対象エリアで売買経験が長ければ、地域情報に精通し、これまでの経験を踏まえた提案や助言を受けられる可能性があります。
また、宅地建物取引士以外に住宅ローンアドバイザーやファイナンシャルプランナーなどを取得している担当者であれば、資金計画や住宅ローン選びについてより専門性の高いアドバイスを受けられるでしょう。
まとめ:不動産会社の正しい選び方で自分に合う家探しをしよう
不動産会社や担当者を決めるときは、購入する地域や希望する物件を踏まえ、不動産会社の取扱い実績などを参考にしながらの判断が大切です。
その際に、物件情報の提供だけでなく資金計画の相談や住宅ローン、税制、リフォームなどの提案やサポートを受けられる不動産会社が望ましいでしょう。
同時に、不動産取引における取引態様や仲介手数料の仕組みを把握したうえで、住宅購入でかかるコストやリスクについての理解も必要です。
マイホーム購入の手続きのなかで不動産会社が果たす役割は大きく、不動産会社選びが成功を左右することもあります。
なお、デザイン住宅「SHIRO」は、これまで約1,600棟の販売実績で蓄積されたノウハウをもとに、建築士が洗練されたデザインと敷地に合わせた間取りを提案する建売住宅です。
土地と建物を一括で販売・管理しており、マイホーム購入のご予算や住宅ローンについても相談していただけます。
住宅建築、資金計画に精通したスタッフがお客様のご希望やライフスタイルに応じたご提案をさせていただきます。お気軽にお問い合わせください。
吉満 博
ゼネコン、ハウスメーカーで建築設計に従事後、自身の住宅購入をきっかけに不動産売買事業を始める。不動産の購入から売却まで出口戦略、資産性踏まえた長期の視点で不動産コンサルティング・売買仲介サービスを提供。これまでの実務経験を活かし、2023年から不動産・金融メディア中心にライターとしても活動。自身のサイトで不動産売買や住宅ローン等のお役立ち情報発信。
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