建売住宅はやめたほうがいいといわれる3つの理由

「建売住宅はやめたほうがいい」といわれる主な理由は、以下の3つです。

1. 注文住宅に比べて安っぽいイメージがあるから
2. デザインや間取りの自由度が低いから
3. 欠陥住宅を購入するリスクが不安だから

順番に詳しく見ていきましょう。

理由1｜注文住宅に比べて安っぽいイメージがあるから

建売住宅を「やめたほうがいい」という方の多くは、価格の安さを理由に挙げています。
「安い＝品質が悪い」というイメージがあり、注文住宅に比べて壁が薄かったり設備が安っぽかったりすることを心配する声が多いです。
一般的に、建売住宅は標準グレードの建材や設備を採用します。高級建材や機能をフル装備した設備を取り入れた注文住宅と比べると、見劣りするように感じる方もいるでしょう。
しかし、あくまで標準グレードであり、極端に安価な資材や設備を使用しているわけではありません。
近年は耐震性や断熱性などの高い水準をクリアしたことを示す「長期優良住宅」に認定された建売住宅も増えてきました。心配な方はこのような認定を取得した物件を選ぶとよいでしょう。

理由2｜デザインや間取りの自由度が低いから

建売住宅は、あらかじめ建てられた物件のなかから選んで購入します。
そのため、自由に設計できる注文住宅に魅力を感じる方が「せっかくマイホームを購入するなら建売住宅はやめたほうがいい」ということがあります。
特に、分譲地などに立ち並ぶ似たような外観の建売住宅を見て、個性がないと否定的に感じる方が一定数いるのも事実です。
しかし、個性的な外観の注文住宅を建てる場合、注意しないと外壁の色や窓の配置が原因で近隣から苦情が来る恐れがあります。
建売住宅はあらかじめ周囲と調和するように設計されているため、デザインに失敗する心配がありません。
また、近年は建売住宅のバリエーションも豊かになっています。あせらずじっくり探せば理想の物件を見つけられるでしょう。

理由3｜欠陥住宅を購入するリスクが不安だから

建売住宅を「やめたほうがいい」という方は、SNSやネット上で話題になった欠陥住宅を理由に挙げることが多いです。

• 新築住宅を購入したのに、住み始めてみたら雨漏りしてきた
• 必要な場所に断熱材が入っておらずスカスカだった
• 入居してから釘やネジが正常に施工されていない手抜き工事が判明した

このような極端な事例は目につきやすく、特に建売住宅は価格が安い分だけ欠陥住宅が多いというイメージを持たれています。
しかし、住宅を建てる際は「建築確認申請」と呼ばれる行政の審査を受ける必要があり、大半の建売住宅は問題なく建てられているのが現状です。
さらに、住宅リフォーム・紛争処理支援センターの報告によると、2022年の紛争処理の件数は注文住宅よりも建売住宅のほうが少ない結果となっています。
単純に「建売住宅だからリスクが高い」とは言えず、注文住宅と建売住宅のどちらを購入する場合も施工会社や物件選びが重要であることがわかります。
のちほど紹介する「やめたほうがいい建売住宅を避けるポイント」の章を参考にすれば、過剰に心配する必要はないでしょう。

参照：住宅リフォーム・紛争処理支援センター｜住宅相談統計年報2022 p.54

建売住宅は本当にやめたほうがいい？5つの魅力

本当にやめたほうがいいかどうか判断するために、建売住宅のメリットも確認しておきましょう。

• 契約前に実物を確認できる
• 注文住宅より割安で購入できる
• 土地探しが不要
• 短期間でスムーズに入居できる
• 無駄のない設計で住みやすい

ここでは、上記5つの魅力について解説します。

契約前に実物を確認できる

注文住宅にはない建売住宅のメリットは、購入前に内覧できる点です。
注文住宅では図面や3Dパースなどの資料をもとに完成形をイメージするしかありませんが、建売住宅は家事動線や部屋の広さの感覚などを実際に歩きながら確認できます。
暮らしの様子をリアルにイメージできるため、購入してからギャップを感じる心配もなくスムーズに新生活を始められます。
また、建売住宅をやめたほうがいいといわれる理由によくある「安っぽい」「間取りが好みに合わない」といった心配な点は、内覧時にチェックできるでしょう。

注文住宅より割安で購入できる

建売住宅は間取りやデザインのパターンがある程度決まっており、注文住宅に比べて設計や施工の手間が少ない点が特徴です。
また、資材をまとめて仕入れることで原価をおさえているため、同じ仕様・規模の注文住宅を建てる場合に比べて割安価格で購入できます。
注文住宅を購入した方のなかには、近所によく似た建売住宅が数百万円安い価格で販売されているのを見て「建売にすればよかった…」と後悔する方もいます。
お得にマイホームを購入できれば、最新の家電を購入したり浮いたお金で家族旅行に出かけたりと、暮らしを豊かにすることにお金をかけられるでしょう。
「やめたほうがいい」という言葉をそのまま信じる前に、一度建売住宅を内覧してみることをおすすめします。
建売住宅がなぜ安いのかを詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

土地探しが不要

注文住宅では、土地と建物を別々に購入する必要があります。

• 住みたい地域に空いた土地があるかどうか
• 土地の広さや形状は希望どおりか
• 地盤の状態は問題ないか
• 法律による制限は厳しくないか

このように好みの土地を探すには時間と手間がかかるでしょう。
また、建物の打ち合わせを進めるうちに間取りや外観の形状を希望通りにできないことがわかり、土地探しからやり直しになることもあります。
一方、建売住宅は土地付きで販売されているため、土地が見つからなくて困るといった心配がありません。
土地探しにかける時間を物件選びに使えば、よりよい条件の物件に出会える可能性が高まるでしょう。
「やめたほうがいい」という言葉を信じて建売住宅を避けると、魅力的な立地の物件を見落としかねません。
住みたい地域が決まっている方は、まず建売住宅を探してみることをおすすめします。

短期間でスムーズに入居できる

建売住宅は完成した状態で購入できるため、打ち合わせや工事が必要なく短期間で入居できる点が魅力です。早ければ1ヵ月ほどで新居での生活をスタートできます。
一方、注文住宅は契約してから完成するまで1年近くかかることが一般的です。
間取りやインテリアなどのさまざまな項目を決めるには時間がかかり、仕事や家事、育児で忙しい方が休日返上で何度も打ち合わせするとストレスがたまってしまいます。
また、工事が始まると、今度は近隣に対して工事音や車の出入りで迷惑をかけないように配慮する必要があります。
手土産を持って事前にあいさつしたり、必要に応じてクレームに対応したりすることもあるでしょう。
次第に疲れてしまい、「やめたほうがいい」といわれる建売住宅がうらやましく感じる方も多いです。

無駄のない設計で住みやすい

建売住宅は建築のプロが設計した住宅であり、家事動線や収納の配置などのポイントを的確におさえているため、暮らしてみると住みやすいと評判です。
「やめたほうがいい」といわれて不安を感じていたものの、問題なく快適に暮らせて満足しているという声も多く寄せられています。
一方、注文住宅は自由に設計できる点が魅力ですが、要望を盛り込みすぎてまとまらず、住みにくい家になってしまうことも少なくありません。
また、個人の好みに寄せすぎることで、将来売却したいと思ったときに買い手が見つからないこともあります。
その点、建売住宅は多くの方の好みに合う間取りやデザインが採用されているため、売却しやすい傾向があります。
売却しやすい住宅を選んでおけば、将来転職・退職したり家族構成が変化したりした際に住み替えるなど、ライフステージの変化に柔軟に対応できるでしょう。

建売住宅と注文住宅のメリット・デメリットを比較

建売住宅と注文住宅にはそれぞれメリット・デメリットがあるため、ここでまとめて比較してみましょう。

建売住宅は手間や時間がかからず、価格もおさえて購入できる点が注文住宅より優れています。一方、注文住宅はゼロから設計して思いどおりに作れるという点が魅力です。
マイホームを建てる際に「価格・労力・自由度」のどの点を重視するかによって、どちらを魅力的に感じるか「やめたほうがいい」と感じるか意見が分かれるでしょう。

建売住宅をやめたほうがいい・買ったほうがいい人

メリット・デメリットを踏まえると、建売住宅をやめたほうがいい人・買ったほうがいい人がわかります。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

建売住宅をやめたほうがいい人

建売住宅をやめたほうがいいのは、以下の特徴に当てはまる方です。

• 「他の選択肢にすればよかった」と後悔することが多い
• 人から嫌味をいわれると気にしすぎてしまう
• 少しでも好みに合わないことがあるとストレスになる

建売住宅は毎年新しく建てられているため、どれだけ慎重に検討してもより魅力的に感じる物件が見つかる可能性があります。
また、建売住宅を購入したことに対してバカにしたりマウンティングを取る方が一定数いるのも事実です。
どうしても気持ちを切り替えるのが難しい方は、建売住宅をやめたほうがいいでしょう。

建売住宅を買ったほうがいい人

建売住宅を買ったほうがいいのは、以下に当てはまる方です。

• 住宅を選ぶ際に価格面を重視したい
• 住宅の入居希望時期が明確に決まっている
• 決断力やデザインセンスに自信がない
• 分譲地のような整った環境に住みたい

建売住宅は価格面と短期間で入居できる点が魅力なため、予算や入居スケジュールを重視する方にピッタリです。
また、注文住宅のようにゼロから間取りやデザインを考えるのが苦手な方も、建売住宅のほうが向いています。
ご自身でデザインを決めて「やめたほうがよかった…」と後悔する可能性を考えると、プロがデザインしたおしゃれな住宅のなかから選ぶほうが安心して決められるでしょう。
住宅周辺の環境を重視する方は、大型分譲地に建てられた建売住宅がおすすめです。道路や植栽が美しく整備されており、治安もよい傾向があります。
分譲地の建売住宅が気になる方は、ぜひ以下の記事もあわせてご覧ください。

注文住宅をやめたほうがいい・買ったほうがいい人

建売住宅を購入するべきかどうか判断するためにも、注文住宅をやめたほうがいい人・買ったほうがいい人の特徴も確認しておきましょう。

注文住宅をやめたほうがいい人

注文住宅をやめたほうがいいのは、以下のような特徴がある方です。

• 日常生活から買い物する際に予算オーバーになることが多い
• 打ち合わせなどのコミュニケーションが苦手
• 時間や手間がかかることにストレスを感じやすい

注文住宅は、建売住宅に比べて予算をコントロールするのが難しい傾向があります。自由に設計できる分だけ、打ち合わせを重ねるうちに要望が増えやすいためです。
特に、日常生活から予算オーバーになりやすい方は費用が大きくふくらむ傾向があり、家計が苦しくなって「やめたほうがよかった…」と感じる可能性が高いです。
また、注文住宅は打ち合わせの際に要望を適切に言葉で表現したり、住宅会社の提案を必要に応じてはっきり断ったりといったコミュニケーション力が求められます。
納得いくまで根気よく時間と手間をかけながら話し合う必要があり、ストレスを感じやすい方は途中で疲れてしまうでしょう。
そのような方は、比較的短期間で手間をかけずに購入できる建売住宅のほうが向いています。注文住宅でよくある後悔については、以下の記事もあわせてご覧ください。

注文住宅を買った方がいい人

注文住宅をおすすめしたいのは、以下に当てはまる方です。

• 自分で設計したりデザインしたりする過程が楽しい
• 建てたい住宅のイメージが明確で、かつ好みが個性的
• お金をかけてでも建物の断熱性や耐震性に強くこだわりたい

注文住宅づくりは途中で疲れて「やめたほうがよかった…」と感じる方も少なくないため、打ち合わせやサンプル選びなどの設計する過程を楽しめる方が向いています。
特に、個性的な住宅を建てたい方は、建売住宅を探すよりも注文住宅で自由にデザインする方が満足度の高い家づくりができるでしょう。
また、建売住宅の断熱性能や耐震性能は標準グレードが多いですが、注文住宅であればより高い水準を選ぶことも可能です。
ただし、こだわりが強いほど住宅の価格も高くなりやすいため、予算オーバーにならないよう気をつけながら計画を進めてください。

やめたほうがいい建売住宅を避けるポイント

残念ながら、建売住宅のなかには「やめたほうがいい」といわれるような物件があるのも事実です。
物件を探す際は、以下3つのポイントをおさえて失敗を避けましょう。

1. 事前に希望条件を明確にしてから物件を探す
2. 内覧時に細かくチェックして見抜く
3. 内覧時に即決しない

順番に詳しく解説します。

事前に希望条件を明確にしてから物件を探す

住宅を購入する基準が定まらないまま住宅会社を訪ねたり内覧したりすると、「やめたほうがいい」といわれるような物件を選んでしまう可能性が高いです。
悪質な住宅会社の場合、会社側にとって都合のよい物件を売りつけるよう巧みに誘導されてしまうためです。
また、迷いながら契約すると、あとから別の魅力的な建売住宅を見つけた場合に「やめたほうがよかった…」と後悔しやすくなります。
まずは間取りや設備の仕様、住みたい街の雰囲気などの希望条件をリストアップしてみましょう。判断基準がはっきりすると、冷静に自信を持って物件を選べます。

内覧時に細かくチェックして見抜く

「やめたほうがいい」といわれるような建売住宅は、内覧時に細かくチェックして見抜くことが大切です。例えば、以下のようなポイントを確認しておきましょう。

• 部屋・階段の角や収納のなかなどの目立ちにくい場所の仕上げが雑になっている
• 室内に入ったときにカビ臭さや湿気を感じる
• 天井裏や床下にゴミなどが放置されている

施工が雑な物件は、見えない場所に大きな問題が隠れている可能性が高いです。
魅力的な建売住宅はたくさんあるため、上記のような点が見つかれば別の物件を探すことをおすすめします。
内覧時の具体的なチェックポイントは以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

内覧時に即決しない

人気の建売住宅はすぐに売れてしまう心配がありますが、気に入った物件を見つけても一度内覧しただけで即決するのはおすすめできません。
例えば、曜日や時間を変えてもう一度見てみると、以下のような点に気づくことがあります。

• 日が暮れると家に帰るまでの道のりが暗く、子どもの通学が心配
• 内覧時には近隣の方が留守だったが、もう一度訪ねるとかなり騒がしい様子だった
• 周辺を歩いてみたらもっとよい条件の建売住宅があった

担当者によっては「今決めないと後悔します」「今日契約するなら値引きします」などのように契約を急かすこともありますが、流されずに冷静に判断することが大切です。
購入すれば何十年も住み続けることになるため、あとから「やめたほうがよかった…」と感じないためにも必ず家族で話し合って納得できる物件を選んでください。
その間に他の方が購入してしまっても、物件選びの知識や経験が身についたことでさらに効率よく好条件の物件を見つけられるでしょう。

建売住宅の購入で迷っているならSHIROに相談

建売住宅をやめたほうがいいか迷っている方は、ぜひ一度SHIROにご相談ください。
ハウスドゥグループの建売住宅ブランドSHIROは、従来の建売住宅の枠にとらわれない自由なデザインが特徴です。
クロスの色味を好みに合わせてカスタマイズできるため、建売住宅でありながらオリジナルのマイホームに作り上げられます。
また、約1,600棟以上の建売住宅を販売した豊富な実績をもとに、物件探しから入居まで徹底した手厚いサポートが可能です。
まずはご希望の条件からお気軽にお聞かせください。

まとめ：やめたほうがいいかは建売住宅を見てから判断しよう

「建売住宅はやめたほうがいい」といわれるのは、「安っぽい」「自由度が低い」「欠陥住宅が多い」といったイメージが主な理由です。
建売住宅が安く提供できるのは設計・施工を効率化してコストカットしているためであり、注文住宅に比べて極端に品質を心配する必要はありません。
建売住宅は購入前に実物を確認できる点がメリットなので、内覧時にポイントをおさえてチェックすれば失敗を避けられます。
「やめたほうがいい」という言葉を信じて比較せずに注文住宅を選ぶと、魅力的な物件を逃すかもしれません。ぜひ一度建売住宅を見てから判断してみてください。